6月12日・今日は船村徹先生のお誕生日です。
作曲家船村徹と「歌供養」そして「演歌巡礼」
2017年2月16日に先生が亡くなられてもう4年あまり、お元気だったら今日が89歳の誕生日です。
先生が生涯に手掛けた作品は5000曲以上。数々のヒット曲を世に生み出してきましたが、「恵まれなかった歌ほど可愛いんだよ」とよくおっしゃっていたように、ヒットの陰で日の目を見なかった作品を愛おしんで、毎年6月12日に「歌供養」と名付けた催しを30年余り続けてこられました。いつのころからか、この一年間に亡くなった音楽界の方々を紹介し、その業績を偲ぶという形で、毎年の恒例となりました。
祭壇には先生が「自分の作曲家としての原点」と言ってはばからない作詞家高野公男先生と、若くして戦死した大好きなお兄様の遺影が飾られました。歌供養は僧侶の読経で始まり、先生をはじめ弟子達や何百人もの参列者が献花をする法要は、厳かな中にも先生の温かさにあふれた法要でした。
弟子達もこの日は先生の特別の日と心得え、仕事は入れずに共に過ごすことを慣習としていました。こうして恒例の催しとなって、2015年第31回まで続いた「歌供養」でした。
翌2016年は先生が5月に心臓の大手術をされたばかりで、先生は開催を強く望んでおられましたが、周囲の説得で32回歌供養は断念、2017年2月に亡くなられたため、これが最後の歌供養となりました。
のちに一周忌の法要が営まれた時、先生の無念さを一番良く解っているご家族によって、第32回「歌供養」が執り行われたことは、きっと先生も安心されたことでしょう。
写真(下)2015年第31回 先生最後の歌供養
先生の没後、鳥羽一郎さんは船村徹を歌い継ぐとして、静太郎、天草二郎、走裕介、村木弾さんらおとうと弟子と「船村徹内弟子五人の会」を結成。「演歌巡礼」と銘打ったコンサートを各地で展開してきました。
特に先生の故郷日光で開く「演歌巡礼」は6月12日と決めて、先生が亡くなられた2017年から続けています。
残念ながら昨年は、新型コロナウィルス感染が拡大して中止になりました。今年も本当なら今日開催していたはずでしたが、涙をのんで10月8日(金)に延期しています。来年からはまた恒例として6月12日に開催できるよう、五人は心から願っています。
写真(下)2019年6月12日 日光「演歌巡礼」の舞台 左から村木弾、天草二郎、鳥羽一郎、静太郎、走裕介
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